日本で容易に購入できる初心者・入門・独学者向けのコンサーティーナの構造
この投稿は、特定の企業・団体・個人を誹謗するものではありません。
現状、日本でコンサーティーナを始めたい、初心者、入門、独学をしたい方、奏者が置かれている環境を知っていただき、より良くするために記載しています。
日本の楽器店で購入できるコンサーティーナは、主にStagi/Bastari/Gremlinというメーカー、またはOEMで生産された製品が販売されていると書きました。

これらのコンサティナは、製造コストを抑えるため、ヴィンテージなどのコンサーティナと内部の構造が異なっています。
それが原因で起こる不具合について掲載します。



安いとされるコンサーティーナは奏法システムもそれぞれ異なりますが、2万円から12万円です。


下記のようなコンサティーナです。
















初心者・入門・独学者向けのコンサーティーナの内部の構造の違い



まずは ヴィンテージや注文生産のコンサーティーナ の構造を見てみます。
ヴィンテージや注文生産のコンサーティーナのアクションの特徴
- Riveted(リベット留め)、または Hooked(ひっかけ留め)アクション
- ボタンを押すと底打ちする
- ボタンが横ブレしにくい
ヴィンテージや注文生産のコンサーティーナの内部構造の例




初心者・入門・独学者向けのコンサーティーナのアクションの特徴
- カンヌキ留めアクション
- ボタンがレバーの上部で浮いて取り付けられている
- ボタンを押すと底打ちしない
- ボタンが横ブレする
以上の設計上の特徴により下記の症状が出ます。
- ボタンが様々な方向に曲がってくる
- ボタンが沈んで戻らないことがある
- ボタンが飛び出すことがある
初心者・入門・独学者向けのコンサーティーナの内部構造の例






ボタンの動き
初心者・入門・独学者向けのコンサーティーナの不具合の原因
不具合の原因は、繰り返しますが前述の設計にあります。
- カンヌキ留めアクション
- ボタンがレバーの上部で浮いて取り付けられている
これらが主な不具合の原因です。
カンヌキ留めをするため、レバーの支点の下部の部品にかなりの隙間があり、それがボタンを押すごとにレバーが左右にぶれます。


また、ボタンがレバーの上部で浮いて取り付けられていて、ボタンを押すごとに前後左右にぶれ、それもレバーの左右のぶれを生み出します。
以上の主な現象により、
- ボタンが様々な方向に曲がってくる
- 内部アクションが摩耗する
- ボタンが灰・黒に汚れてくる
- 内部アクションが摩耗する
- ボタンが沈んで戻らないことがある
- ボタンが飛び出すことがある




これらの症状が出てきます。



ボタンが曲がってくるのは手癖なので、修理しても戻ります。
初心者・入門・独学者向けのコンサーティーナの修理と改善
手を付けやすい修理と改善方法
- ボタンを底打ちさせる
- ボタン下の部品を保護する
などがあります。



恒久的な改善方法ではありません。
海外の修理と改善方法
上記2点ができるようにパーツを自作して交換したり、ボタンをリベット留めで固定したりなどがあります。
Homewood Musical Instrument Company による改善
http://web.archive.org/web/20010727154028/hmi.homewood.net/hmic/
Making a Bastari/Stagi Playable
https://www.concertina.net/gs_stagirepair.html



修理と改善の試行について、別の記事に書きます


付録:バスタリ製コンサーティーナの参考資料



海外サイトの資料です
https://www.concertina.net/kc_bastari.html
A.C.Normanさんによる 中国製 Stagi製 コンサーティーナ についての解説



イギリスのコンサーティーナ制作・修理メーカー A.C.Normanさんによる解説が、とても良いので掲載します。自動翻訳でもよくわかります。